
台風19号で水につかった宮古市田老のペットのおやつ専門店が、名前を「ペット空間 てくてく」に改め、営業を再開した。店内で犬や猫が遊べるようにし、飼い主の交流の場としても活用する。一時は廃業も考えた梶山幸江さん(42)は「全国のペット愛好家からの励ましに背中を押された」と胸を熱くしている。
「道の駅たろう」に昨年4月開店した「ほにほに亭」は台風19号の豪雨で、プレハブ造りの店舗が浸水。テーブル上に置いていたペットのおやつをはじめ、室内機などの備品が泥水につかった。後片付けでは、なかなか取り除けない湿気とカビに悩まされた。
「営業を続けるのは無理だ」。惨状に梶山さんは廃業も覚悟したが、犬や猫を連れて店を訪れてくれた多くの飼い主のことが頭を離れなかった。泥かきを手伝ってくれる人もいた。首都圏の飼い主からは「店のおやつでワンちゃんが元気を取り戻しました」と連絡ももらった。今月初めに営業を再開した。
現在は店内の半分ほどに商品棚を並べた程度だが、ゆくゆくはペットが遊ぶトンネルやキャットタワーなどのおもちゃをそろえてスペースを作る。飼い主同士がペットの健康やしつけ、災害時の避難情報などを交換し合える交流の場にする。
店名の「てくてく」には「無理をせず、焦らずに」の思いを込めた。梶山さんは14日、ボランティアの女性2人と共におやつにラベルを貼る作業をし、外に出て新しい看板をうれしそうに立てた。
梶山さんは「これまでは捨て犬の保護や里親募集などの活動だったが、飼われている犬や猫がくつろげる遊び場を提供し、イベントも開きたい」と意気込んでいる。【鬼山親芳】
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November 16, 2019 at 09:15AM
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台風被災、宮古のペットおやつ店 犬猫、飼い主くつろぐ場に 客に励まされ営業再開 /岩手 - 毎日新聞
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