筆者は、クレジットカード専門家として取材を受けることが多い。
その際に「JCB CARD W」についてよく聞かれる。「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1％とお得なだけでなく、セブン-イレブンやAmazon.co.jpなどではさらに還元率がアップするなど、わかりやすい特徴があるので取り上げやすいのだろう。
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今回は、そんな「JCB CARD W」を例に、ポイント還元率について解説しよう。
「JCB CARD W」は18歳～39歳が入会の対象だが、39歳までに入会すれば40歳以降も継続して保有できる。「JCB CARD W」の特徴は、年会費無料で「いつでもポイント2倍」であること。
JCBのクレジットカードを利用すると、月間利用額1000円（税込）につき1ポイントのOki Dokiポイントを獲得できるが、「JCB CARD W」は「いつでもポイント2倍」なので1000円につき2ポイントを獲得できる。
また、優待店の「JCBオリジナルシリーズパートナー」ではポイントが上乗せされる。たとえば、Amazon.co.jpの場合は、獲得できるOki Dokiポイントが4倍になる。
Amazon.co.jpで獲得できるポイントの内訳は、通常ポイント分の1倍に加えて、「いつでもポイント2倍」で＋1倍、「JCBオリジナルシリーズパートナー優待」で＋1倍、「ポイントアップ登録」で＋1倍だ。
このように「JCB CARD W」は、通常のJCBカードよりもポイントを貯めやすくなっているのは間違いないが、還元率で考えるとどうだろうか。
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前述の通り「JCB CARD W」は、月間利用額1000円につき2ポイントのOki Dokiポイントを獲得できる。「1ポイント＝5円」として考えると通常還元率は1％、Amazon.co.jpなどでの利用分は還元率2％とお得だ。
しかし、Oki Dokiポイントを「1ポイント＝5円」で交換できるのはビックポイント、ベルメゾン・ポイント、ジョーシンポイント、セシールスマイルポイント、プレモバリューのみ。Oki DokiポイントをAmazonで直接利用する場合は「1ポイント＝3.5円」、クレジットカードの利用代金に充当する場合は「1ポイント＝3円」、そのほかのポイントに交換する場合も「1ポイント＝3～4円」になってしまう。
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「1ポイント＝3.5円」で計算すると、「JCB CARD W」の通常還元率は0.7％、Amazon.co.jpなどでも1.4％還元となる。一般的なクレジットカードの還元率は0.5％なので、それと比べれば「JCB CARD W」はお得といえるが、このように、ポイントの使い方によっては還元率が変わってしまう。つまり、貯まるポイントの使い道も見据えてクレジットカードを選んだほうがいいというわけだ。
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JCBのOkiDokiポイントだけに限らず、最近は人気のあるポイントとの交換レートが悪くなる傾向がある。たとえば「三菱UFJカード」の利用で貯まるグローバルポイントも「1ポイント＝5円相当」としているが、Pontaポイントへの交換では「1ポイント＝4円相当」、楽天ポイントへの交換では「1ポイント＝3円相当」と交換レートが低くなっている。
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「三菱UFJカード」は、セブン-イレブンやローソンなどで利用すると最大19％還元となるキャンペーンを実施しているが、この19％還元も「1ポイント＝5円相当」と考えた場合だ。「三菱UFJカード」のグローバルポイントの場合は「Amazonギフトカード」に交換することで「1ポイント＝5円相当」になるので最大19％還元というのも納得できるが、もし、この交換レートも下がるのであれば、最大19％還元と打ち出すのは多少ずるい気もする。
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「オリコカード」の利用で獲得できるオリコポイントも、2024年4月1日にPontaポイントへの交換レートが変更、5月1日にdポイントへの交換レートも変更された。このように、クレジットカードで貯まるポイントは変わらなくても、交換レートが悪くなるなら実質的な“改悪”といえるだろう。食品などでいえば、価格は据え置きのまま内容量を減らしたようなものだ。
ポイントの交換レートが変更されたら、その用途でもっとお得なクレジットカードがないか再度確認するようにしよう。ちなみに、Amazonでポイントがお得に貯まって、ポイントの利用もお得にできるクレジットカードを探しているなら、Amazonプライム会員以外でもAmazon.co.jpで1.5％還元になるほか、大手コンビニ3社でも1.5％還元になる、年会費無料の「Amazon Mastercard」などがいいだろう。
以上、今回は、ポイントの交換レートによって還元率も変わってくることについて解説した。
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June 02, 2024 at 09:00AM
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